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ナンバープレートで対立 EU仲介決裂―セルビアとコソボ

東京, 11月23日, /AJMEDIA/

セルビアから独立したコソボで、従来容認されてきた車両のセルビアのナンバープレート禁止を巡り、対立が再燃している。独立を依然認めていないセルビアとコソボの間で一触即発となり、欧州連合(EU)が21日、両国首脳をブリュッセルに呼んで協議したが、決裂した。危機的事態に発展しかねないと懸念されている。
 2008年に独立を宣言したコソボでは、セルビアに隣接する北部に今も多くのセルビア系住民が暮らしている。今年11月になって、セルビア政府が発行したナンバープレートを所有するセルビア系住民約1万人に対し、コソボ政府は来年4月までに「コソボ」ナンバーに付け替えることを要求した。
 これに反発した住民が抗議のため、一斉に公職を辞任する事態に発展。問題を重くみたEUが仲裁に乗り出していた。
 EUのボレル外交安全保障上級代表(外相)は21日の仲裁協議で「危機的な状況を避け得る」(ボレル氏)妥協案を提示した。しかし、協議後、セルビア側が受け入れる構えだった一方、コソボ側が拒否したと報道陣に明らかにした。
 セルビアのブチッチ大統領は地元テレビに、妥協案は「何度も」修正され、支持することに異論はないと表明。しかし、コソボのクルティ首相は両国関係の完全な正常化を目指した、より広範な議論を要求し、協議は行き詰まっている。

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