東京, 1月22日, /AJMEDIA/
科学技術の分野で優れた業績をあげた研究者に贈られる「日本国際賞」の受賞者が発表され、海洋生態系に関する先駆的な研究で地球温暖化対策に新たな指針を与えた研究者など2人が選ばれました。
「日本国際賞」は、国際科学技術財団が科学技術の分野で人類の平和と繁栄に貢献する優れた業績をあげた研究者に毎年、贈っています。
ことしは、「生物生産、生態・環境」の分野で、サウジアラビアのアブドラ王立科学技術大学のカルロス・ドゥアルテ特別教授(64)が選ばれました。
ドゥアルテ特別教授は、植物の光合成などによって海洋生態系に取り込まれる炭素を「ブルーカーボン」と名付け、海草やマングローブが分布する沿岸域の生態系がブルーカーボンの「貯蔵庫」の役割を果たしていることを明らかにしました。
さらに、こうした沿岸域の生態系の保全や再生に国連機関と連携して取り組むなど、地球温暖化対策に新たな指針を与えたとして評価されました。
このほか、「物質・材料、生産」の分野では、LEDや太陽電池などに用いられる、化合物半導体の量産と商用化につながる手法の開発に貢献した、アメリカのジョージア工科大学のラッセル・デュプイ教授(77)が選ばれました。
「日本国際賞」の授賞式は4月に行われる予定です。