東京, 3月4日, /AJMEDIA/
ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領が、侵略と戦う「国際義勇軍」への参加を各国に呼び掛けたことを受け、欧州で義勇兵志願者が増えている。英国人志願者は時事通信の取材に「命の危険は承知だが、主権を侵され、侵略を受けるウクライナを助けたい」と語った。
ロンドンのウクライナ大使館前には2日、義勇軍の参加登録に来た男性たちが集まっていた。英国人マット・グールドさん(50)は「(参加が)決まればすぐにでも行く」と意気込んだ。「欧州最悪の戦争なのに、北大西洋条約機構(NATO)の行動は不十分だ。現地では子供が撃たれ、女性が銃を持って戦っている。ならば自分が行く」と語った。
グールドさんは英軍経験者。ただ、周りの志願者には銃を手にしたことがない人も多いと述べた。訓練を受けず装備もないまま現地に乗り込む人もいる。英国からの義勇兵の数は明らかではないが、報道によれば、既に数百人が登録を済ませた。
在英ウクライナ人でつくる「英国ウクライナ協会」のメンバーで、義勇兵の取りまとめを行うオレクサンドル・ポリシュチュクさんは、志願者には軍未経験者もおり、命の危険にさらされる可能性が高いことを認めた。一方で「ウクライナは一国だけで(侵略者と)戦っている」と強調、あらゆる支援を歓迎すると述べた。
義勇軍への参加をめぐっては、ウクライナに渡航中止勧告が出ていることなどから英政府は公式には認めていない。ただ、トラス外相は「自由と民主主義への闘争を支える行動を支持する」とコメントした。英国以外では、デンマーク政府は「法的な問題はない」(フレデリクセン首相)と容認する立場だ。