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須山、まずは順応と体づくり 初の東大出身力士が誕生―大相撲

東京, 5月16日, /AJMEDIA/

 大相撲で史上初となる東大相撲部出身の力士がデビューした。夏場所で初土俵を踏んだ木瀬部屋の須山(24)=本名須山穂嵩=。3日目の10日に始まった前相撲では3連勝して、新序出世を果たし、「(元横綱)日馬富士さんみたいな、速くて力強い取り口を目指している」と理想を思い描く。
 埼玉県出身で、大学の専攻は西洋哲学。格闘技に憧れて、1年生から相撲部に入り、「短い時間に集中して、いろいろな攻防があるのは面白い」と夢中になった。木瀬部屋へ入門したのは、2年生の頃に出稽古に訪れたのがきっかけだった。
 学生出身力士が多く在籍する木瀬部屋。兄弟子で関学大出身の宇良は「学ぼうという姿勢、聞こうとする意欲は東大らしいのかな」と温かく見守る。
 師匠の木瀬親方(元幕内肥後ノ海)は「半年間は朝起きてから歯を磨いて、まわしを着けるまでが稽古」と教え、まずは相撲部屋の生活になじませることを優先。稽古場での実力は「三段目の中位ぐらい」と言い、「食い付いたら腕力があるが、押し相撲相手には体がないから持っていかれる」。110キロほどの体を大きくすることも課題だ。
 東大相撲部の櫟原利明OB会長は、挑戦が険しい道のりであることは分かっているという。それでも、須山への注目が高まることで「相撲は大相撲だけではなく、老若男女、誰でもできる『するスポーツ』であることのアピールになればいい」と、今後の奮闘に期待した。

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