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生き残ったメッシ ライバルとPKの死闘制す―W杯サッカー・アルゼンチン

東京, 12月10日, /AJMEDIA/

 メッシは生き残った。2014年大会準決勝と同様、オランダとPK戦の死闘。アルゼンチンが勝利をつかむと、エースはただ一人、倒れ込んで喜ぶGKのE・マルティネスへ駆け寄り、覆いかぶさって感謝を表した。
 約8万8000人の大観衆の大半がアルゼンチンのサポーター。PK戦で先蹴りのオランダが臨むときは大ブーイングが起きた。流れを左右したのは、互いに主将が蹴った1番手だった。アルゼンチンの守護神は、オランダのファンダイクが放ったコースを完璧に読み切り、右に飛んで止めた。
 後蹴りで1番手のメッシは短い助走からゆったりとキックに入り、GKの逆を突く正面やや左へ流し込んだ。緊迫した場面での勝負強さは圧巻。E・マルティネスは2番手も止めて奮闘。アルゼンチンは4番手だけ失敗したが、5番手が決めて激闘に終止符を打った。
 メッシは「喜びと幸せでいっぱい。苦しかったが、突破できた。感動だ」と達成感があふれた。前半35分にドリブルで中央へ切り込んでDFを引き付け、右前方へ華麗な縦パスを送り、モリナの先制点をアシスト。1―0の後半28分には、PKで今大会4点目を挙げた。大黒柱がけん引して120分を戦い抜き、後半終盤に2失点して追い付かれる苦境を乗り越えた。
 数々の名勝負を演じてきたライバルを振り切り、準優勝だった14年大会以来の4強入り。スカロニ監督は「このチームはどんな状況にも、立ち向かえるスピリットがある」と手放しで褒めた。メッシは「一歩一歩進んでいる」と実感を込める。悲願の頂点が視野に入ってきた。

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