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故郷熊本を「明るい日に」 重岡兄弟、そろって世界王者に―ボクシング

東京, 4月17日, /AJMEDIA/

 熊本地震で2回目の震度7が観測された本震の発生から、16日でちょうど7年。熊本市出身の兄弟プロボクサー重岡優大選手(26)と銀次朗選手(23)が、節目の日にそろって世界チャンピオンになった。
重岡兄弟、ともに暫定王者に そろってKO勝利―ボクシング・ミニマム級

 銀次朗選手は当時16歳。熊本市の自宅は水道も電気も使えず、約1週間も車中泊を強いられた。風呂に5日ほど入れず、ようやく営業が再開した温泉に父親と行ったことを覚えている。東京の大学に通っていた優大選手は、水を買い込んで家族の元へ駆け付けた。
 4月16日に世界戦に臨む意義について、銀次朗選手はこんな言葉を口にしていた。「皆さんが熊本地震をどうしても思い出して、暗い気持ちになってしまうと思う。熊本から世界チャンピオンが生まれたというニュースを届けることによって、ほんの少しかもしれないけど、その日を明るい日にしたい」
 これまで記者会見などでは試合に関することだけでなく、被災に関する質問にも丁寧に応じてきた。16日が26歳の誕生日でもある優大選手は「いろんなボクサーが地方から出てきているが、地元愛は多分僕たちが一番強い。熊本を誇りに思っているし、大好き」。故郷を背負ってリングに立ち、兄弟の最高の一日になった。

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