東京, 5月22日, /AJMEDIA/
横綱が優勝争いを引っ張るという、当たり前の光景が戻ってきた。4場所連続の休場明けとなる照ノ富士が8連勝で全勝ターン。「できることをやっているだけ」と穏やかな表情で振り返った。
琴勝峰を寄せ付けなかった。つかまえられなくても、前に攻め続けて難なく押し出した。「落ち着いて圧力をかけた」と納得の口ぶり。日を追うごとに本来の力強さがよみがえってきており、土俵下の藤島審判長(元大関武双山)も「4場所休み、土俵勘がどうかと思ったが、気迫がすごい」と、その復調ぶりを感じ取った。
8日目に給金を直したのは、全勝優勝を遂げた2021年11月の九州場所以来。本人は「そうですか」と気にも留めず、自身への熱い声援に「盛り上がる中心にいないといけない。優勝を目指してやらないといけない思いはある」と言い切る。番付の頂点に君臨する者としての自覚をのぞかせた。
2日続けて若手の挑戦を軽々と退け、「みんな強くなっている印象」と余裕の笑みも。久々に帰ってきた横綱が土俵をしっかりと締めている。