長い揺れ「今までと違う」 住民ら不安隠せず―GWを直撃・石川県珠洲市

東京, 5月6日, /AJMEDIA/

 最大震度6強が観測された石川県珠洲市では、昨年6月にも最大震度6弱と5強の地震が相次いだ。ゴールデンウイーク(GW)真っただ中の5日に起きた突然の揺れ。住民らは「今までの地震と違う」と不安を隠せなかった。
 市内にある長覚寺の涛恵周住職(59)は「壁が崩れ落ち、戸棚も倒れて散乱している。家中の柱がねじれ、今夜どうすればいいのか」と途方に暮れた様子。かなり長く揺れを感じたといい、「今までの地震と明らかに違った」と振り返った。
 自営業谷内幸さん(46)は「食器や酒が落ちて散乱し、屋根瓦も落ちた。ひどい状況で、何から手を付けていいか分からない」と頭を抱えた。
 「珠洲市陶芸センター」職員の達美也子さんは「昨年の揺れより断然大きかった。昨年のように『怖かった』と言い合う余裕もなく、すごく長く感じた。心臓がばくばくした」と声を震わせた。
 同市の須須神社の職員、多田千鶴さん(43)によると、境内の鳥居が倒壊したほか、灯籠やこま犬も崩れ落ちた。参拝客は無事だったという。多田さんは「新型コロナの影響も薄れ、大型連休は多くのお客さんが来てくれると期待していた。再開のめども立たず、ショックは大きい」と落胆した。
 名古屋市から観光に訪れていた会社員矢野彩子さん(42)は「車が飛び跳ねるように揺れ、とても怖かった」と明かした。津波は来ないと聞いたが、念のため高台に避難したという。
 珠洲市北部の「道の駅すず塩田村」の駅長神谷健司さん(64)によると、店内の品物が床に落ちるなどしたが、壊れたものはなかったという。近くで落石の情報もあったというが、「お客さんは全員避難することができて、けが人はいない」とほっとした様子で話した。
 珠洲市に隣接する能登町総務課の男性職員(47)は、地鳴りがした後に横揺れが1~2分続いたように感じた。「これまではそんなに長い揺れはなく、ちょっといつもと違うなと感じた」と語った。

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