護憲、改憲両派が訴え 3年ぶり大規模集会―憲法記念日

東京, 5月04日, /AJMEDIA/

日本国憲法施行から75年となる憲法記念日の3日、東京都内では憲法改正に賛成、反対の立場を取る団体がそれぞれ集会を開いた。新型コロナウイルスの影響で過去2年は規模を縮小しており、大規模な集会は3年ぶり。
 江東区の東京臨海広域防災公園で開かれた護憲派の「憲法大集会」には、主催者発表で約1万5000人が集まった。野党党首や学者らが登壇し、主催団体が「ロシアのウクライナ侵攻は国連憲章に反する」などとする声明を読み上げた。
 共産党の志位和夫委員長は「危険に乗じて9条を改定し、日本を軍事対軍事の危険な道に引き込むのを止めよう」とアピール。社民党の福島瑞穂党首も「武力で平和はつくれない。今こそ9条が世界で輝く時ではないか」と声を張り上げた。
 埼玉県狭山市の主婦橋本亜矢さん(48)は「憲法を変えてほしくない一人として行動しよう」と考え、夫と参加。「戦争が起きているから改憲という動きには『落ち着こうよ』と言いたい」と語った。同区の会社員男性(70)は「ウクライナ国民が戦争で犠牲になる様子を見て、日本がどうなるか心配になった」と不安そうに話した。終了後、参加者はのぼりやプラカードを手に行進した。
 一方、改憲派は千代田区の砂防会館別館で「第24回公開憲法フォーラム」を開き、主催者発表で約500人が参加した。
 ジャーナリストの櫻井よしこさんは「ウクライナ問題は、中国に結び付けて考えて準備しなければ、わが国の命運はどうなるか分からない」と指摘。「(日本が)アジアの真のリーダーとなるような心構えを持ちたい。そのための第一歩が憲法改正だ」と強調した。岸田文雄首相も改憲に向けたビデオメッセージを寄せた。
 30代の娘と一緒に初めて参加したという男性会社員(51)は、「周辺国の脅威が迫る中、憲法改正が進まず歯がゆさを感じる」と話した。

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