自民安倍派が研修会 主導権争い、国葬後激化も

東京, 9月20日, /AJMEDIA/

 自民党安倍派(清和政策研究会)は19日、東京都内のホテルで研修会を開いた。会長の安倍晋三元首相を7月に銃撃事件で失った後、複数の幹部による「合議制」で運営を続けており、今後も結束を維持できるかが課題。27日に安倍氏の国葬が終われば、「ポスト岸田」も見据えた新会長選びに向け、主導権争いが激化する可能性もある。
 研修会の冒頭、安倍氏の生前の映像が流され、出席者が黙とうした。あいさつに立った塩谷立会長代理は「われわれは安倍会長が取り組んだ政策課題、遺志をしっかり継いで結果を出していくことが大きな目的だ。そのためにも協力、結束をしていただきたい」と呼び掛けた。
 同派は97人を擁する党内最大派閥。岸田文雄首相は、安倍氏側近だった萩生田光一政調会長と緊密に連携を取りながら、党側に配慮した政権運営に徹する。内閣支持率が下落する現状ではなおさらだ。首相を官邸で支える松野博一官房長官も同派所属。同派が混乱すれば、首相の党内基盤は再構築を迫られる。
 同派は塩谷、萩生田両氏のほか、下村博文会長代理、世耕弘成参院幹事長、高木毅国対委員長を中心に運営し、会長ポストは空席のまま。「党総裁候補」ともなる新会長選びで派内対立が激しくなれば、分裂は避けられないとの見方もある。
 ◇「安倍派が標的に」
 安倍派には世和平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係が確認された議員も多い。それだけに教団側との関係を断ち、信頼回復につなげられるかは難題だ。
 塩谷氏はあいさつで「われわれが標的にされるような状況の中で、皆さん結束を乱すことなく耐え忍んでいただいている」と指摘。「何が問題なのか、反社会的とはどういうことか議論し、明らかにして、そういったことに対しては(関係を)断絶しなければならない」と強調した。

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