維新、野党第1党へ擁立急ぐ 衆院選準備に遅れも

東京, 5月16日, /AJMEDIA/

日本維新の会は14日の臨時党大会で馬場伸幸代表の続投を決めた。先の統一地方選で躍進した同党は、次期衆院選で野党第1党の座を目指し、全選挙区での候補者擁立を急ぐ考え。ただ、他党と比べて準備作業の遅れは目立ち、不安要素もある。
維新・馬場代表が続投 野党第1党へ結束呼び掛け

 「(衆院解散・総選挙は)いつあるか分からない。全力を挙げて擁立作業を加速化していきたい」。党大会後、馬場氏は記者団にこう強調。原則として、衆院小選挙区289全てに候補者を擁立する方針を重ねて示した。
 維新によると、統一選の結果、現職を含め首長・地方議員は775人となり、馬場氏が目標に掲げた600人を超えた。衆院和歌山1区補欠選挙でも公認候補が勝利し、党勢は拡大している。
 しかし、野党第1党の目標とは裏腹に候補者擁立は他党に比べ遅れている。維新の公認候補は現時点で、内定者を含め70人程度で、130超の選挙区で候補を決めた立民の半分にすぎない。維新関係者は「大目標だった統一選に候補者を重点的に擁立してきた」と、準備の遅れを認める。
 維新は候補者の発掘に躍起となっており、従来の公募に加え、希望者向けのオンライン説明会を開催し、党主催の政治塾も6月に開く。臨時党大会のあった14日には、党幹部が希望者との面接に臨んだ。ただ、党幹部は全選挙区への擁立について「簡単ではない。候補は誰でもいいわけではない」と語る。
 公明党に配慮して独自候補の擁立を見送ってきた大阪府と兵庫県の6選挙区への対応も焦点だ。大阪府知事の吉村洋文共同代表は15日の記者会見で、大阪の関係者から意見聴取した結果、「(府内の)4選挙区で擁立すべきだとの意見が大勢だった」と明かした。
 維新内では、現在の勢いで衆院選に突入すれば有利との見方がある一方、早期解散の場合、準備が間に合わないとの懸念もある。このため、同党は岸田文雄首相がいつ衆院解散に踏み切るか注視している。

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