米FRB、追加利上げへ 引き締め局面の終了示唆か―政策会合、5月2、3日開催

東京, 4月30日, /AJMEDIA/

【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は5月2、3両日、金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。インフレ圧力が根強く、追加利上げを決めるとの見方が大勢。ただ、3月の米シリコンバレー銀行(SVB)破綻を端緒とした信用不安がくすぶり続けており、FRBは引き締めが景気や金融市場に及ぼす影響を見極めながら、慎重に判断する。
 FRBが市場の予想通りに0.25%利上げを決めれば、政策金利は年5~5.25%となり、3月の前回会合で示した金利見通しのピークに到達する。会合後の声明やパウエル議長の記者会見で、2022年3月から始まった今の利上げ局面の終了が示唆される可能性もある。
 FRBが重視するインフレ指標の個人消費支出(PCE)物価指数は、3月分が前年同月比4.2%上昇と伸び率は約2年ぶりの低さとなった。だが目標の2%を大きく超えたままで、FRBは追加利上げにより、経済活動を冷ます必要に迫られている。
 FRBの判断を難しくしているのが、SVBなど中堅2行の破綻をきっかけとした信用不安だ。ファースト・リパブリック銀行が大規模な預金流出と株価急落に見舞われ、公的管理下に置かれるとの観測が広がるなど、銀行部門の動揺は続いている。
 銀行破綻が貸し出しの減少を通じて景気悪化につながる恐れもある。クックFRB理事は21日の講演で「融資条件が厳しくなれば、経済への大きな逆風になる」と、警戒感をあらわにした。

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