東京, 6月11日, /AJMEDIA/
オースティン米国防長官と中国の魏鳳和国務委員兼国防相は１０日、アジア安全保障会議（通称シャングリラ会合）出席のため訪れたシンガポールで会談した。オースティン氏は台湾問題に関し、「（情勢を）一層不安定化させる行動」を自制するよう要求。魏氏は、米国による台湾への武器売却に「断固反対し強く非難する」と反発した。
米国防総省や中国国防省によると、オースティン氏は台湾問題について、一方的な現状変更に反対すると改めて伝達した。これに対し魏氏は「台湾を使い中国を抑え込む」ことはできないと強調。さらに「中国政府・軍はいかなる『台湾独立』の企ても粉砕し、祖国統一を断固守る」と述べ、台湾との関係強化に動く米国をけん制した。
米中国防相の対面での会談は、昨年１月のバイデン政権発足以来初めて。ロイター通信によれば、会談の大半は台湾問題に割かれたが、両者は不測の事態を避けるために意思疎通を図り、不一致を衝突に発展させない方針で合意するにとどまった。オースティン氏は、魏氏より格上の中国軍制服組トップ、許其亮・中央軍事委員会副主席との会談も要望したもようだ。
