立民・泉代表、続く難局 政権追及アピールも支持低迷―就任1年

東京, 12月4日, /AJMEDIA/

 立憲民主党の泉健太代表は、先月30日で就任から1年を迎えた。当初は「提案路線」を掲げたが、7月の参院選で敗北し、かつての「対決路線」に回帰。今国会で3閣僚を辞任に追い込むなど、政権追及の「成果」をアピールするものの、党勢は低迷したままだ。事態打開の手だてを見いだせず、泉氏にとって難しい局面が続いている。
 「支持率は簡単に反応するものではない。党としての信頼感を高めていく方が大切だ」。泉氏は2日の記者会見で、政党支持率が上向かないとの指摘にこう反論した。
 泉氏は、昨年10月の衆院選で敗北、辞任した枝野幸男前代表の後を継ぎ、党を率いることになった。それまでの批判一辺倒との印象を払拭(ふっしょく)するため、国会対応を「提案」重視に転換。党役員に中堅・若手を積極登用するなど世代交代も目指した。
 しかし、先の通常国会ではこれが裏目に出て埋没。参院選で敗北したことで、求心力が一気に低下した。
 党内の強い反発を受け、泉氏は8月の党役員人事で、岡田克也幹事長らベテランを起用。国会対応の軸足を政策提案から政権追及に戻すと、今国会で早速、3閣僚の「辞任ドミノ」に結び付いた。
 さらに、犬猿の仲だった日本維新の会と国会共闘で合意。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題の被害者救済に向けた新法案を巡り、政府に先んじて両党の独自案をまとめるなど、国会運営の主導権を握るケースが増えた。
 それにもかかわらず、政党支持率は「低空飛行」が続く。報道各社の世論調査でも、1桁台にとどまるケースが多く、自民党との差は縮まる気配がない。立民幹部は「泉氏には存在感がなく、党勢回復の妙案はない」と頭を抱える。
 党内からは、強まる「対決」重視の姿勢に対しても、不満の声が漏れる。中堅は「昔ながらの国対はいいかげんにしてほしい」と批判。若手も「スキャンダル追及ばかりだ」と語気を強めた。

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