“目の日焼け”にリスク 紫外線対策は肌だけじゃない!

東京, 7月1日, /AJMEDIA/

突然ですが皆さん、サングラスってかけてますか?

この夏、暑さが続き、私(35)は初めて購入しました。
でも、会社の最寄り駅からは同僚に見つかって笑われるのが恥ずかしい…と、結局外して歩いています。

そんな私だからこそ、皆さんにお伝えしたい。
“サングラス、かけたほうがいいんですって!”

(ネットワーク報道部 秋元宏美 鈴木有 高杉北斗 鈴木雄大)

「通勤・通学サングラス、はやってくれ!」
私がかけるようになったのには理由があります。

いわゆる「アラフォー」に突入してから、日光を浴びると目がしぱしぱして疲れるのを実感し始めているからです。

恥ずかしさを除けばサングラス生活は思いのほか快適だったので、以前から目の病気を患っていた実家の母(65)にも勧めたところ…
お父さんにも変だって笑われるし、田舎じゃかけてる人もいなくてジロジロ見られて恥ずかしいからもうかけたくない!
と拒否されてしまいました。

お母さん、そのなんとも言えない気持ち、わかるよ。

ネット上でも、
『光過敏のせいで日ざしがしんどくてサングラス買ったら女優気取りみたいで恥ずかしい。マスクしてたらもう不審者じゃん、つらい』

『じいさんが白内障になったこともあって、日ざしがひどい日はつけるようにしようと思ったけど、そんなやつ誰一人としていなくて恥ずかしい。通学通勤サングラス、はやってくれ』
目の健康のために使いたいけど、周囲の目が恥ずかしい…。

そんな仲間がたくさんいました。
サングラス姿の運転士、どうですか?
サングラスをかけると、どうしても気になる周囲の目線。

「じゃあ実際どう思っているのか、聞いてみることにした」という会社がありました。

広島で路面電車を運行する「広島電鉄」です。

仕事柄、窓越しに降り注ぐ日ざしを浴びることも多い運転士から「太陽の光や雨上がりの照り返しがまぶしい」という声があがっていたことから、安全面はもちろん健康対策の面からもサングラスの導入に向けた検討を始めました。

実はJR西日本など一部の鉄道事業者では、すでにサングラスの着用は導入されています。

しかし、路面電車の運転士は接客業務も担うため「利用客にマイナスの印象を与えないか」を検証する必要があると考えたということです。
広島電鉄電車事業本部 竹林千尋さん
マスクにサングラスだと表情が見えないし「怖い」という印象があるかもしれません。接客に与える影響が大きいのではないかと考えました。その影響を検証したいと実際にお客様に着用した姿の印象を調査することにしたんです。
果たして“見た目”は…
今月1日から17日にかけて、3人の運転士が路面電車を運行する際に実際にサングラスを着用してみました。そして運転士の印象について、インターネットでアンケート調査を行っています。

広島電鉄によると一部の利用者から「見た目が怖い」という意見が寄せられたものの、これまでに寄せられた声のほとんどは着用に好意的なものだったということです。

広島電鉄電車事業本部 竹林千尋さん
「運転者の安全が第一」とか「運転士の健康が事故防止につながるのであれば見た目は関係ないからぜひ着用して」と言っていただいたので、うれしく思っています。
目も“日焼け”するんです
実際、太陽の光が目に入るとどんな影響があるのか。

目の病気に詳しく日本角膜学会の理事長も務める杏林大学の山田昌和教授に話を聞いてみました。

教えてくれたのは「目も“日焼け”する」という事実でした。

いったいどういうことなのでしょうか。

日本角膜学会理事長 杏林大学 山田昌和教授
日光に含まれる紫外線は殺菌に使われますが、人の細胞をも殺す作用があります。

体の表面は皮膚である程度守られているのに対して目はむき出しになっているので、光には弱いんです。

紫外線を強く浴びると目の黒い部分の「角膜」、白い部分の「結膜」の両方とも少しずつ細胞が死んでいきます。

皮膚も赤くなって腫れることがありますよね。あれと同じことが起きるんです。
なるほど、目が紫外線を強く浴びると「角膜」「結膜」の細胞が少しずつ死ぬ、ということなんですね。
山田教授によりますと、こうした場合には目が赤くなってごろごろしたり、ひどい場合は見えにくくなる「急性」の目の症状が出ることもあるということです。
山田教授
1日外で過ごして『目がゴロゴロする』などの症状が出た場合でも、軽いものはたいてい翌日には治っています。

一方でもし翌日まで『目が赤い、痛い、ゴロゴロする』という状態が続いていたら、早いうちに眼科で見てもらったほうがいいです。
子どものころの紫外線が…
一方で山田教授によりますと、こうした「急性」の症状に加えて、長い年月を経て影響が出る「慢性」の症状もあるということです。

子どものころに浴びていた紫外線によって大人になってから病気になることもあるというのです。

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