海空封鎖、物流に影響 蔡政権は混乱回避に注力―台湾

東京, 8月7日, /AJMEDIA/

中国軍が台湾周辺で実施している大規模軍事演習は、台湾の市民生活に直結する物流にも影響を及ぼし始めている。中国の軍事的威嚇により、自由で開かれた経済機能が奪われるという懸念が台湾で高まっている。
 演習は南部・高雄や北部・基隆といった国際港付近などで行われている。一連の軍事活動が交通を妨げ、航空便のキャンセルや船舶の迂回(うかい)航行で経済的損失が出ている。北部の桃園国際空港では6日だけで国際便計60便以上が運航をキャンセルした。
 台湾政府関係者は「今回の演習で深刻なのは、軍事面より輸送や物流への影響だ」と指摘する。通告通り7日に演習が終了しても、中国がいったん活発化させた軍事活動を縮小させるという保証はなく、月内に再び「台湾封鎖」演習を行うとの観測も浮上。封鎖が常態化すれば、エネルギー供給や貿易の停滞による経済的打撃は避けられない。
 ただ、市民の間で不安が高まる事態を避けるため、蔡英文政権は抑制的対応に終始している。国防部は戦闘準備レベルを平時の水準に維持したままだ。
 台湾各地では6日、市民が夏休みを楽しむ日常的な光景が見られた。台北市内の60代の会社員男性は「いつも脅迫されているようなものなので、慣れてしまった」と語った。

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