歴史的節目、国民一体に 「偉業」祝福―エリザベス英女王在位70年

東京, 6月7日, /AJMEDIA/

エリザベス英女王(96)の在位70年(プラチナ・ジュビリー)を祝う一連の記念行事は5日、最後のイベントを終えて幕を閉じた。プラチナ・ジュビリーは史上初で、またとない歴史的節目に際し、人々はさまざまな形で関わり女王の「偉業」を共に祝福。敬愛を一身に集める女王は、その存在を通じて国民の間に強い一体感をつくり出した。
 記念行事は2日のロンドン中心部での大規模パレードに始まり、特別礼拝やコンサートなど大掛かりなイベントが連日続いた。首都以外の各地でも街頭パーティーや食事会が目白押しに。最終日5日はロンドンで大行進が行われ、女王が国民と共に歩んできた70年の道のりを振り返るパフォーマンスで大きな盛り上がりを見せた。
 これらイベントは、詰め掛けた大勢の市民らであふれ返り、プラチナ・ジュビリーはまさに「英史上最大の祝祭」の一つとなった。人々はユニオン・ジャック(英国旗)が描かれた帽子をかぶったり、大きな国旗を身にまとったりして、「人生で一度きり」の機会を大いに楽しんだ。参加者からは「英国人であることを誇りに思う」「歴史的出来事に関われてうれしい」といった声が聞かれた。
 一方、祝福の中心にいるはずの女王自身は、高齢に伴う不調を抱え、4日間の行事のうち初日と最終日の主要イベントの一部にのみ参加。ほかは居住するウィンザー城でテレビで様子を見守ったとされる。女王は昨年ごろから公務参加を取りやめることが多くなり、健康状態に不安も広がる。
 こうした中、女王は5日の国民向けメッセージで「家族に支えられながら、あなた方のために力の限り仕え続ける」と力強く表明した。バッキンガム宮殿バルコニーでの締めくくりのあいさつで、後継の長男チャールズ皇太子や孫ウィリアム王子らに囲まれるようにして立っていた女王。「代替わり」が近いことを示唆しつつ、「生涯を国民にささげる」との過去の誓いの言葉を全うする意志を改めてアピールしようとしたのかもしれない。

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