東電 福島第一原発原子炉土台損傷 冷却用配管の追加設置で対策

東京, 6月6日, /AJMEDIA/

メルトダウンを起こした福島第一原子力発電所1号機の原子炉を支える土台が大きく損傷していることが明らかになった問題で、東京電力は早急な対応を求める原子力規制委員会の要請に応じて、冷却に使う配管を追加で設置するなどの対策をとる考えを示しました。
福島第一原発1号機では、ことし3月に行われた内部調査でペデスタルと呼ばれる原子炉を支える鉄筋コンクリート製の円筒形の土台が、ほぼ全周にわたって壊れ、鉄筋がむき出しになっている状況が確認されています。

これを受けて原子力規制委員会は、ペデスタルが原子炉を支えられなくなった場合に備えて、想定されるリスクや必要な対策を早急にとりまとめるよう東京電力に要請していました。

これに対し東京電力は、5日に開かれた規制委員会の会合で、ペデスタルが原子炉を支えられなくなっても周りの構造物などに抑えられて大きな損傷に至る可能性は低いとしたうえで、仮に原子炉を覆う格納容器に10センチ以上の穴が空き、粉状の核燃料デブリが舞い上がって一部が放出された場合でも、外部への影響は小さいとする評価結果を提示しました。

そのうえで、核燃料デブリを冷やすための注水ができなくなった場合に備え、追加で配管を設置することや、格納容器から出る気体に含まれる放射性物質を取り除くために、移動式のフィルター付きの排気設備を整備するなどの対策を示しました。

東京電力は、年内までの対策完了を目指しています。

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