最大60キロ北東に流されたか 水難学会、海の流れ解析―知床事故

東京, 5月10日, /AJMEDIA/

 北海道・知床半島沖で26人が乗った観光船が沈没した事故で、一般社団法人「水難学会」理事の犬飼直之・長岡技術科学大准教授は9日、半島先端付近の海の表面の流れを解析したシミュレーション結果を発表し、行方不明者が知床岬から北東に50~60キロ離れた海域に流されている可能性があるとの見方を明らかにした。
 犬飼准教授は海上を吹く風や潮の満ち引きなどを考慮し、事故が起きた先月23日から今月7日までの海の流れを解析。不明者は、最初に救助要請があった半島西側から、国後島付近の海域まで流されている可能性があることが分かった。
 先月28日を最後に不明者発見に至っておらず、依然として12人の行方が分かっていない。死亡が確認された14人が発見された場所は、今回の分析結果と一致していたが、「救命胴衣が外れてしまった場合は条件に合わない可能性もある」と説明した。
 同学会会長の斎藤秀俊・長岡技術科学大大学院教授は「不明者発見のため、海上の捜索を急ぐ必要がある。シミュレーション結果を基に、捜索範囲を絞ることができれば」と話した。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts