日越首脳、核使用反対で一致 主権・領土一体性を尊重

東京, 5月02日, /AJMEDIA/

ベトナムを訪問中の岸田文雄首相は1日午前(日本時間同)、首都ハノイでファム・ミン・チン首相と会談した。ロシアによるウクライナ侵攻に関し、主権や領土の一体性尊重の重要性を確認。核兵器使用を示唆する発言をしたプーチン大統領を念頭に、大量破壊兵器による威嚇や使用に反対することでも一致した。
 両首脳は会談で即時停戦と人道支援の重要性を確認。岸田首相は共同記者発表で「いかなる地域でも力による現状変更は認められない」と強調した。チン首相は「関係者による平和解決のための対話促進を求める」と述べるとともに、ウクライナへの人道支援として50万米ドルを拠出すると表明した。
 ベトナムは兵器輸入などを通じてロシアとの関係が深く、対ロ制裁に加わっていない。岸田首相はベトナムの人道支援表明について記者団に「前向きな一歩」と評価した。「先進7カ国(G7)と同じ行動を取れない国はあるが、基本的な考え方の擦り合わせを行う努力をアジアを中心に行うことが重要だ」と述べた。
 東・南シナ海への海洋進出を進める中国に関しては、岸田首相が「ベトナムは『自由で開かれたインド太平洋』実現の要となる重要なパートナーだ」と強調。両首脳は、力による一方的な現状変更は認められないとの認識を共有した。
 岸田首相は、自衛隊がベトナム軍のサイバー分野での能力構築支援を行うなど安全保障分野での協力を表明。日本が受け入れているベトナム人技能実習生が悪質業者によるトラブルに巻き込まれていることを踏まえ、両首脳は適正業者へのアクセスを容易にするホームページ立ち上げで合意した。

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