岸田首相、50カ国首脳級と会談へ 26~28日、国葬の意義アピール

東京, 9月21日, /AJMEDIA/

 岸田文雄首相は、安倍晋三元首相の国葬に伴って来日する約50カ国の首脳級と会談する方向で調整している。27日の国葬当日と前後1日ずつの3日間、東京・元赤坂の迎賓館を主な会場にマラソン「弔問外交」を展開。反対論が高まり続ける中、国葬開催の意義としてアピールしたい考えだ。
 松野博一官房長官は20日の記者会見で、「可能な限り首脳会談を実施し、安倍氏が培った外交的遺産を受け継ぎ、発展させる意思を内外に示したい」と強調した。
 首相周辺らによると、3日間のうち多い日は約20の会談を想定している。1カ国に割けるのは10~15分ほどで、首相が要人の待つ二つの部屋を行き来する。相手国の情勢については、部屋を移る途中に事務方から説明を受けるという。
 既に来日が発表されているのは、米国のハリス副大統領や英国のメイ元首相、フランスのサルコジ元大統領ら。先進7カ国(G7)の現職首脳ではカナダのトルドー首相が参列。中国に対抗するため安倍氏が推進した日米豪印の枠組み「クアッド」からは、インドのモディ、オーストラリアのアルバニージー両首相が姿を見せる。
 周辺国・地域を見ると、韓国は韓悳洙首相が出席予定。中国はまだ発表していない。ウクライナ侵攻を受け、日本政府が制裁対象としたロシアのプーチン大統領は来日しない。台湾は蘇嘉全・前立法院長(国会議長)らが参列するが、中国が反発している。
 首相は国葬を決断した理由の一つとして「諸外国からの多数の参列希望に礼節を持って応える」ことを挙げる。世論の反発を和らげる数少ない材料になり得ると見ており、周辺は「名前を出せる要人は事前にどんどん出す」と語った。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts