小説家 林芙美子に送られた手紙 北九州で企画展

東京, 5月31日, /AJMEDIA/

「放浪記」などの作品で知られる小説家、林芙美子に同時代の文豪たちが送った手紙を紹介する企画展がゆかりのある北九州市で開かれています。
この展示は、今の北九州市で幼少期を過ごした林芙美子の生誕120年を記念して「北九州市立文学館」が企画しました。

会場には、同時代を生きた文豪や編集者らが林に送った手紙などおよそ100点が展示されています。

このうち、「黒い雨」などの作品で知られる井伏鱒二がパリへ向かう林に宛てた手紙には「フランスで悪い仲間をつくらないやうになさい。どうも外国では直ぐ悪友が出来るとのことです」などと記されていて、1人旅の安全を願う様子がうかがえます。

また、現在のみやこ町生まれのプロレタリア作家、葉山嘉樹からの手紙は今回初公開で、正月に突然訪問したことへのおわびやお礼などがつづられていて、2人の交遊の様子をかいま見ることができます。

北九州市立文学館の小野恵学芸員は「差出人の素直な気持ちが表れているのが見どころです。林芙美子の交流の広さとともに同じ時代にこんな人がいたのだと皆さんに知ってほしいです」と話していました。

この企画展「拝啓 林芙美子様」は来月30日まで開かれています。

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