国連総会外交に厳しい評価 米との会談不発、保守紙も苦言―韓国大統領

東京, 9月24日, /AJMEDIA/

国連総会に出席した韓国の尹錫悦大統領が、事前調整していたバイデン米大統領との正式な首脳会談が実現しなかったことなどで、厳しい評価にさらされている。自身の暴言問題も加わり、政権に近い保守系紙まで苦言を呈した。30%程度にとどまる支持率の浮揚は期待できそうにない。
 韓国大統領府は早々に、米韓首脳会談を調整中と発表。電気自動車販売で韓国企業が不利な扱いを受ける米国の「インフレ抑制法」に関し、尹氏が善処を求めて直談判することが期待されていた。
 しかし、バイデン氏のニューヨーク入りが遅れたため、尹氏は21日、予定になかったバイデン氏主催行事に急きょ出席。だが、撮影された映像では言葉を交わした時間は48秒にすぎなかった。
 大統領府は、いずれも夫婦同伴で参加した18日の英国王主催レセプション、21日のバイデン夫妻主催レセプションでの会話を合わせ、インフレ抑制法や金融安定化、北朝鮮の挑発への対応などを協議したと発表した。インフレ抑制法について、尹氏の懸念にバイデン氏が「よく分かっている」と理解を示したと強調した。
 ただ、対面での機会をすべて合わせても数分とみられる会話にしては豊富過ぎる内容で、大統領府高官は「両首脳は圧縮して発言した」などと苦しい説明に終始した。さらに、「この野郎ども」などと語る尹氏の発言が明るみに出たことが批判の火に油を注いだ。
 一定の成果があったのは岸田文雄首相との対面だった。これも、韓国側が「略式会談」と位置付けたのに対し、日本側が「懇談」と発表するなど認識に食い違いがあり、不満の声は少なくない。
 保守系の朝鮮日報は23日の社説で「外交の方向は正しいが、能力が足りない。まず立て直しが必要なのは尹大統領だ」と叱責。中央日報も社説で「韓米首脳の対面が48秒で終わったのは惨事に近い」と指摘した。

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