営業利益、5年内に2000億円 過去最高、新中期戦略に明記へ―ANAHD

東京, 5月25日, /AJMEDIA/

 ANAホールディングス(HD)が2023年度からの「中期経営戦略」で売上高2兆円、営業利益2000億円の収益目標を掲げることが24日、分かった。新たな戦略の期間は3~5年程度を想定し、期間内の早期達成を目指す。新型コロナウイルス禍で業績が大幅に悪化したが、回復し始めた旅客需要の獲得などを通じ、営業利益は過去最高だった18年度を超える水準に引き上げる。
 芝田浩二社長が時事通信のインタビューで明らかにした。新たな戦略は今年度中に策定、公表する。
 訪日外国人観光客や国内線利用者、国際線ビジネス客の増加を背景に、同社の18年度連結決算は売上高が2兆583億円、営業利益が1650億円と、いずれも過去最高を記録した。その後、コロナ禍で旅客数が激減し、20、21年度は2期連続で赤字を計上。今年度は需要回復を見込み、売上高1兆6600億円、営業利益は500億円と黒字転換を予想している。
 芝田氏は国際線の回復やマイルの顧客基盤を活用した非航空事業の成長をにらみ、「できるだけ早く目標を達成して次につなげたい」と強調。ここ2年で人件費や保有する航空機数の圧縮などを進めたことを挙げ、「利益をつくる上でコストの体質は強化されている」と、過去最高益の実現に自信を示した。コロナ前に約8%だった営業利益率は10%に引き上げる計画だ。
 目標達成に向け、傘下の全日本空輸と格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーション、中距離国際線AirJapan(エアージャパン)の3ブランドを活用して旅客を取り込む方針。新戦略には非航空事業の強化に加え、生産性向上のため人材育成とデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進なども盛り込みたい考えで、今後詳細を詰める。

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