原口さん、入院先で涙 長女「母は死ぬまで頑張る」―大崎事件再審

東京, 6月6日, /AJMEDIA/

大崎事件の再審開始は福岡高裁宮崎支部でも認められなかった。一貫して無実を訴えた原口アヤ子さん(95)は鹿児島県内の入院先で支援者から知らされ、目に涙をにじませたという。
大崎事件、再審認めず 「事故死」主張棄却―福岡高裁支部

 支援する武田佐俊さん(80)によると、「認められなかった。ごめんね」と伝えると、車いすに乗った原口さんは「却下」と書かれたパネルをじっと見詰め、何度かうなずき、目に涙を浮かべたという。脳梗塞を2回患い、歩くことも言葉を発することも難しい。武田さんは「無念だろうな」と語った。
 再審請求人となった長女の京子さん(68)は決定後、宮崎市内で記者会見した。「残念でならない。母は死ぬまで頑張ると言っている。冤罪(えんざい)がなくなるよう司法を変えていきたい」と、時折言葉を詰まらせながら話した。
 同席した弁護団事務局長の鴨志田祐美弁護士は「『疑わしきは被告人の利益に』という刑事裁判の鉄則を忘れているのではないか」と批判。森雅美弁護団長は「納得できない。へこたれず再審開始を目指す」と述べた。
 高裁支部前には映画監督の周防正行氏も駆け付け、「裁判官が何を使命としているか。今回は組織防衛に走っている感じしかしない」と憤った。宮崎県小林市から足を運んだ池山義秀さん(64)は「市民と裁判所の常識は一緒じゃないのか」と話した。

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