伝統の大堀相馬焼、拠点再開 震災から12年ぶり―福島・浪江

東京, 6月4日, /AJMEDIA/

福島県浪江町で300年以上続く焼き物「大堀相馬焼」の展示や作陶体験などを行う拠点施設「陶芸の杜おおぼり」が3日、東京電力福島第1原発事故による休館から約12年ぶりに再開した。避難先で作陶を続ける窯元からは喜びの声が上がった。
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 大堀相馬焼は、地元で採れる石材を使った釉薬(ゆうやく)により、表面にできるひび割れなどが特徴。1978年に国の伝統的工芸品に指定された。
 拠点施設は伝統を保全するため、2002年に同町大堀地区に設立され、作品の展示や販売のほか、陶芸教室などが開かれていた。しかし、11年3月の原発事故で同地区に避難指示が出され、休館を余儀なくされた。今年3月、周辺の避難指示が解除されたことを受け、再開が決まった。
 施設には、七つの窯元が避難先で制作した作品などが並び、作陶設備も備えられた。
 避難先の福島市に工房を構え、作陶を続けている窯元「半谷窯」の16代目、半谷貞辰さん(70)は「再開できて感無量だ。課題は多いが、先人の教えを何としても引き継いでいく」と話した。

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