中国、30年までに有人月面着陸 米に対抗、国威発揚も

東京, 5月30日, /AJMEDIA/

【北京時事】中国の宇宙開発当局幹部は29日、初の有人月面着陸を2030年までに行う計画を発表した。人類が月面に降り立ったのはアポロ計画の米国人だけで、成功すれば宇宙分野で中国の存在感がさらに高まるのは確実。中国は昨年末に独自の宇宙ステーションを完成させるなど、米国を急速に追い上げている。
宇宙開発競争、再び 「アルテミス計画」始動―米中、月面でも対立

 中国は19年に世界で初めて、月の裏側への無人探査機着陸を成功させた。通信環境などの面で、裏側への着陸は難易度が高かったが、世界に中国の技術力を見せつけた。21年には米国に次ぎ世界で2カ国目となる火星探査を実現している。
 同幹部は、月面への有人着陸に向け、既に新型のロケットや宇宙船、各種機器、宇宙服など、開発作業を進めていると説明。「中国独自の有人月探査能力を持つのが目標だ」と強調した。
 現在、米航空宇宙局(NASA)主導で、25年に人類の月面再着陸を目指す「アルテミス計画」が進行中。実現すれば1972年のアポロ17号以来、約半世紀ぶりとなる。中国はこれに対抗して有人月面着陸計画を発表した形で、国威発揚も狙っているとみられる。

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