中国、台湾周辺で軍事威嚇 米下院議長の訪問めぐり

東京, 8月3日, /AJMEDIA/

中国人民解放軍は台湾周辺などで軍事活動を活発化させ、ペロシ米下院議長の訪台に対する威嚇を強めている。台湾海峡を担当する中国軍東部戦区は報道官談話で、2日夜から台湾北部、西南、東南の海空域での演習や同海峡での実弾射撃などを始めたと発表した。
 ロイター通信によると、中国の複数の空軍機が2日、台湾海峡の中間線付近に接近。中国の軍艦も1日から中間線近くにとどまっているという。
 中国国防省は先の報道官談話で、ペロシ氏が訪台すれば「決して座視しない」と警告。中国外務省の華春瑩報道局長は2日の記者会見で「米国の挑発行動が台湾海峡の緊張を高めた。必ず全責任を負わなければならない」と強調した。王毅国務委員兼外相も談話で「公然と台湾問題で火遊びし、14億の中国人を敵に回した。米国こそ平和の最大の破壊者だ」と非難した。
 台湾メディアによると、中国軍の2隻のミサイル駆逐艦が1日、沖縄県・与那国島の周辺海域から南下し、台湾東部海域を航行。中国軍の空母「遼寧」と「山東」が1日までに相次いで母港から出港したという情報もある。
 中国海事局は、南シナ海の一部海域で軍事訓練があるとして2~6日に航行禁止区域を設定。朝鮮半島に近い渤海北部でも実弾射撃訓練を理由に1~4日に同区域を設けた。韓国メディアによると、ペロシ氏は4日に韓国で金振杓・国会議長と会談する予定だ。
 中国のアモイ航空は2日、台湾対岸の福建省周辺の飛行制限を理由に、各便のスケジュールを調整すると発表。軍の指示を示唆した。

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