中国、ビザ再開で説明に苦慮 「日本が止めた」と誤解も

東京, 2月3日, /AJMEDIA/

中国が、一時停止していた日本向けの一般ビザ再開を巡り、説明に苦慮している。新型コロナウイルスに絡む日本の水際対策強化に反発して始めた停止措置だったが、理由を明らかにしないまま3週間足らずで再開した。中国では、日本がビザ発給業務を止めたという誤解が一部の市民の間で広がっており、こうした認識が応酬に発展した可能性もある。
 中国政府は1月、日本が中国からの渡航者の検査を厳格化したことを受け、日本向けのビザ発給を停止した。中国外務省報道官は記者会見で「差別的措置に対等に対応する。正当で合理的だ」と主張。中国のSNSでは「日本もビザを止めている」「対等な制裁だ」といったコメントが相次いだ。
 ただ、日本はビザの発給を制限しておらず、停止措置に抗議し、撤回を要求。在中国日本大使館はツイッターで「中国の対応は全く対等ではない」と強調した。
 中国側の誤解の一因になったとみられるのが、日本大使館の一時的な窓口業務縮小だ。大使館は昨年12月、館内で感染が広がったため、来館者の入場を制限した。その間も必要なビザには対応し、1月4日には通常体制に戻ったが、20日に改めてビザ業務が正常であることをホームページに掲載した。
 その後、中国はビザの再開を発表したが、説明は曖昧なままだ。外務省報道官は再開の理由について「日本が1月20日に回復を宣言した」と主張。日本が一貫してビザを発給しており、中国側の説明と符合しないことを問われると、「中日双方は既にビザ業務を再開している。われわれは日本と共に正常な往来により多くの便宜を図りたい」と明確な回答を避けた。

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