中ロに拒否権行使の説明要求 北朝鮮決議案めぐり国連総会

東京, 6月9日, /AJMEDIA/

国連総会(193カ国で構成)は8日、安全保障理事会で先月26日に対北朝鮮制裁を強化する米国主導の決議案が中国とロシアの拒否権行使により否決されたことを受け、両国に説明を求める会合を開いた。拒否権の乱用抑止を目的に4月に採択された総会決議に基づく初の招集となった。
 行使国が実際に説明に臨むかは任意だが、中国とロシアは会合に出席。中国の張軍国連大使は「安保理制裁は北朝鮮市民に大きな悪影響を与えており、追加制裁は正しくも人道的でもない」と強調。問題の解決に向け「米国には制裁の一部緩和や合同軍事演習の中止などできることがたくさんある」と主張した。
 日本からは小田原潔外務副大臣が登壇し「自国の海岸線から150キロ沖に弾道ミサイルが落下し、領土領海上を通過する状況を想像してほしい」と訴えた。北朝鮮が核戦力増強の意志を示していることを深く憂慮しているとして、「安保理が強力な行動を欠くことは、核不拡散体制を損なうだけだ」と呼び掛けた。
 北朝鮮の金星国連大使も演説し、どの国も自衛権を持つとミサイル発射を正当化。「制裁決議案は米国の敵視政策の産物だ」と非難した。

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