ロシア、ドネツク州攻撃強化 東部拠点「奪回」誓う―ウクライナ

東京, 7月5日, /AJMEDIA/

ロシアは、ウクライナ東部ルガンスク州全域の制圧を受け、隣のドネツク州へ攻撃の力点を移し始めた。東部戦線の今後の焦点は、ウクライナ側が依然広範囲を支配するドネツク州へ移りつつあるが、ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、ルガンスク州の最後の拠点だったリシチャンスクに関し、欧米が近代兵器の供与を加速させれば奪還できると強調した。
 ゼレンスキー氏はビデオ演説で「敵軍が火力で勝る前線から撤退する場合に意味することは一つ。われわれが兵器を増強した上でそこに戻ってくるということだ」と主張。「市民と兵士の命を守ることも(作戦の成功と)同様に重要」と述べ、あくまでも戦術的な撤退だと強調した。
 一方、ロシアのプーチン大統領は4日、ロシア軍がルガンスク州全域を制圧したことに関し、ショイグ国防相から報告を受けた。プーチン氏は「計画に沿って作戦を遂行する必要がある。ルガンスクと同様のことが行われるのを期待している」と述べ、侵攻継続を指示した。
 英国防省は4日の戦況報告で、ウクライナ部隊のリシチャンスク撤退を受け「ロシア軍はほぼ確実にドネツク州制圧へと作戦の焦点を切り替える」と分析した。
 また、軍事専門家マイケル・クラーク氏は英スカイニューズ・テレビに、撤退は「ロシアの勝利」だが「ウクライナ軍は秩序立って退いたため多くの兵を失っていない」と指摘。ドネツク州の都市スラビャンスクとクラマトルスクが「次の(攻防の)重要なポイント」になると予想した。

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