トルコ大統領選、決選投票で現職エルドアン氏が勝利

東京, 5月29日, /AJMEDIA/

28日に投開票が行われたトルコの大統領選挙の決選投票で、20年間現職にあるレジェップ・タイイップ・エルドアン氏が野党統一候補のケマル・クルチダルオール氏を下した。任期は5年。選挙管理委員会が発表した。
政府系アナトリア通信によると、開票率99.85%の時点で得票率はエルドアン氏が52.16%、クルチダルオール氏が47.84%。最終結果は発表されていないが、選管はエルドアン氏の勝利は確実としている。
エルドアン氏は勝利演説で、「我々はトルコをとても愛している」と支持者に語り掛け、一致を呼びかけた。一方で、野党のクルド人政党との共闘やLGBTQ(性的マイノリティー)政策を攻撃した。
クルチダルオール氏は敗北を認めていない。同氏は、今回の選挙は「近年で最も不公平な選挙」と述べ、与党・公正発展党(AKP)が大統領に対してあらゆる国家手段を動員したと述べた。

「トルコが勝った」とエルドアン氏
今年は、トルコ近代化から100周年に当たる。エルドアン氏は首都アンカラの大統領府での勝利演説で、「今回はトルコの歴史上最も重要な選挙の一つで、国民はトルコの1世紀を選んだ」と述べた。
「国民は我が党を国会の多数党に選んだ。我々だけが勝ったのではなく、トルコが勝ったのだ」
また、2月にトルコやシリアを襲った大地震に触れ、「2月6日の地震で崩壊した都市を再建し、人々がよりよい暮らしを見つけるのを助けることが、我々の優先事項だ」と話した。
さらに、今年はオスマン帝国がイスタンブールを制圧してから570年目に当たると述べ、「あれは歴史の転換点であり、1世紀を閉じ、新たな1世紀を開いた」、「今回の選挙が、そのような歴史の転換点になることを願っている」と語った。
これに先立ち、イスタンブールのAKP本部前で行った演説では、「バイバイ、ケマル」と対立候補のクルチダルオール氏を揶揄(やゆ)する場面もあった。
また、野党側が掲げていたLGBTQの権利を推進する政策を批判したほか、クルチダルオール氏がテロリストの味方をしていると非難。
クルド人政党「国民民主主義党(HDP)」の元党首を釈放するというクルチダルオール氏の約束について、「我々のルールの下では、そうしたことは絶対に起こらない」と述べた。
HDPは今回の大統領選で、クルチダルオール氏を支持すると表明していた。

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