トラ生息数、3倍に増加 保護活動が奏功―ネパール

東京, 8月2日, /AJMEDIA/

ネパール国内のトラの生息数が今年は355頭と、2009年の121頭から約3倍に増加したことが分かった。政府の積極的な保護活動が奏功した形。ネパールのデウバ首相が明らかにした。
 アジアでは、森林減少や人間の生活区域の拡大、密猟の影響でトラの生息数が減少している。ネパールなど13カ国は10年、生息数を今年までに2倍に増やすことを掲げた「トラ保護計画」に署名。結果的にネパールだけがこの目標を達成した。
 デウバ首相は7月29日、首都カトマンズでのイベントでトラの生息数について説明。「われわれは野心的な目標を達成した。トラの保護に関わったすべての人々に感謝したい」と述べた。
 ただ、生息数増加は国際的に評価されるものの、生息地近くに居住する人々の感情は複雑だ。政府統計によれば、昨年だけで少なくとも16人がトラに襲われ死亡した。
 世界自然保護基金(WWF)のネパール代表グルンさんは、目標を達成した政府の今回の取り組みが国際的なトラの保護に向けた基準になると評価する一方、「人間とトラの衝突を回避する政策が課題になる」と指摘した。

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