ウクライナ、「ロシアが白リン弾」と主張 バフムトでワグネル使用か

東京, 5月7日, /AJMEDIA/

ウクライナ軍は5日、東部ドネツク州の激戦地バフムトで、ロシアが非人道兵器とされる白リン弾と焼夷(しょうい)弾を使用したと主張した。現地メディアのウクラインスカ・プラウダが伝えた。SNSに投稿されたドローンによる撮影とみられる映像には、暗闇の市街地が光で浮かび上がる様子がうかがえる。
 映像の撮影日時は不明だが、場所はウクライナ軍が残るバフムト西部だとSNS上で指摘されている。ロシアの民間軍事会社ワグネルの系列メディアは「(戦闘員が)多連装ロケット砲によりウクライナ軍の最後の地区に焼夷弾を撃ち込んだ」と伝えたが、白リン弾については認めていない。
 ワグネル創設者のプリゴジン氏は5日、対ドイツ戦勝記念日の9日までにバフムトを制圧すべきだという立場を強調。ただ、自分たちと緊張関係にある国防省が弾薬不足を解消しないことから、6日、バフムトから10日に撤退して陣地をチェチェン部隊に委ねると表明した。今回の攻撃がワグネルによるものだとすれば、弾薬不足を主張しながら、実際には浪費している可能性がある。
 こうした中、ロシアのショイグ国防相は5日、兵器・弾薬供給を「特別な管理下」に置くよう命じた。ウクライナのゼレンスキー政権が予告している大規模な反転攻勢に備える狙いもあるもようだ。
 米シンクタンクの戦争研究所は、ワグネルの撤退宣言を含む内紛の背景について「ロシア国防省はバフムト攻略からウクライナ軍の反転攻勢への備えに優先順位を移したとみられる」と分析した。

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