インド初の国産空母就役 中国に対抗、2隻態勢に―「植民地的」軍艦旗変更も

東京, 9月3日, /AJMEDIA/

インド初の国産空母「ビクラント」が2日、就役した。インド洋に配備される予定で、旧ソ連製を改装した就役中の「ビクラマーディティヤ」と合わせ空母2隻態勢となる。近年同海域への進出を強める中国を念頭に置いた海軍力強化の一環と位置付けられ、インドは3隻目の空母建造も視野に入れている。
 モディ首相は南部コーチの造船所で行われた就役式で「ビクラントは単なる軍艦ではなく、インドの技術と才能を証明するものだ」と力を込めた。
 ビクラントは全長262メートル、排水量約4万5000トン。ミグ29など戦闘機30機の搭載が可能で、傾斜のついた甲板から艦載機が飛び立つスキージャンプ式が採用された。
 2009年に建造が始まり、13年に進水式を行った後、試験航行が続いた。艦名は1971年のパキスタンとの第3次戦争で活躍した後に退役した同名の空母にちなむ。
 就役式に合わせ、新たな軍艦旗も披露された。宗主国だった英国のイングランドを象徴する白地に赤い十字の入ったこれまでの「植民地的」(首相府)意匠から、インドの国章を前面に押し出した図柄に変更された。
 中国は6月に進水した「福建」を含め3隻の空母を運用しており、4隻目も建造中だ。インド洋に面したパキスタンやスリランカに拠点を設ける一方、アフリカ北東部ジブチに軍事基地を建設し、インドを取り囲むように存在感を高めてきた。
 8月には中国国営企業が運営するスリランカ南部ハンバントータ港に、人民解放軍直属の組織が運用する観測船が寄港。インド側に警戒感が高まった。

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