アルツハイマー病 血液のたんぱく質分析で早期診断 研究開始へ

東京, 12月4日, /AJMEDIA/

アルツハイマー病の早期発見は、治療を進めるうえでの大きな課題となっています。大手分析機器メーカー島津製作所や大分大学などは、血液中のたんぱく質を分析する技術が実際の患者で早期の診断に生かせるか調べる研究を、来年1月から始めることになりました。

認知症で最も多いアルツハイマー病の患者の脳の中には、症状が出るおよそ20年前から異常なたんぱく質がたまり始めるとされ、早期の診断が治療を進めるうえで重要とされています。

島津製作所は、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんが開発を進めてきた、血液中にあるごく少量のたんぱく質を分析できる技術が、実際の患者で早期の診断に生かせるか、大分大学などとともに研究を進めることになりました。

研究では、来年1月からの半年間をめどに、大分県臼杵市で早期の患者100人を対象に、実際に血液だけで異常を見つけられるかや、この検査による心理的な影響などを調べます。

現在行われている検査は、患者の体への負担が大きく費用も高額だという課題があり、血液検査だけで早期発見できれば負担を軽減できると期待されています。

11月には、製薬大手の「エーザイ」などが開発している新たな治療薬の最終的な臨床試験で症状の進行を遅らせる有効性が確認されたとする論文が出されていて、島津製作所は「早期発見を通じて適切な治療が受けられるようにしていきたい」としています。

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