「銀河鉄道999」も流れていた?アニメから見たウクライナの今

東京, 2月28日, /AJMEDIA/

「セーラームーンは特に人気で、エヴァもウクライナ語に訳されていたことは知っていたが、はだしのゲンまで放送とは…」

東京から8193キロ離れたキーウでは、今もミサイルの空襲警報が鳴り響きます。

しかし、そこでは日本と同じアニメの音声も流れていました。

(ネットワーク報道部 鈴木彩里 杉本宙矢)

在日大使館がメーテルで
漫画家の松本零士さんが亡くなっていたことが報じられた今月20日。

在日ウクライナ大使館の公式ツイッターに「銀河鉄道999」のメーテルの画像とともにこんな投稿がされました。

「争いはすべきではない。人は死ぬために生まれてくるのではない。人は生きるために生まれてくるのだ」

“戦場漫画”を通じて“戦争の愚かさ”を伝えることを使命と自負してきた松本零士さんが残した言葉でした。

在日大使館の文化担当者に聞くと「日本のアニメはウクライナでも人気があり、日本のアニメをきっかけにして日本語の勉強を始める人も多い。アニメが与えている影響は大きい」と話しました。
“1か月くらい泣いていました”
「日本語もできなかったし、仲の良い友だちもいなかったし、日本に避難して1か月くらいは毎日、家で泣いていました」。

こう話すのは、ウクライナのキーウ近郊の町の出身、リリア・スコロホドヴァさん(20)。
大学生のリリアさんは去年(22年)3月、「いつ被害があるか分からない」と心配した母の勧めで日本に避難し、福岡県太宰府市にある日本経済大学に留学しました。

もともと日本語に興味があり少し学んでいましたが、見知らぬ土地で家族と離れての1人暮らし。言葉の聞き取りは難しく、気持ちも思うように伝えることができませんでした。当初は毎日のように部屋で1人泣いていたといいます。
「アニメを見ると、ぽかぽかする」
そんなリリアさんが日本を選んだのは、大好きなアニメや漫画の存在があったからでした。

幼い頃から主にロシア語でテレビで放送されていた『となりのトトロ』など、スタジオジブリの作品に親しみました。さらに15歳で出会った岸本斉史さん原作の『NARUTO-ナルト-』は特に好きな作品になり、日本語や日本の文化に関心を持つきっかけにもなりました。

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