「破壊工作」の見方相次ぐ パイプライン損傷で欧州指導者ら

東京, 9月29日, /AJMEDIA/

ロシアからバルト海経由でドイツに天然ガスを運ぶパイプライン「ノルドストリーム」が損傷し、ガス漏れが起きたことについて、欧州各国の指導者からは27日、単なる事故ではなく「破壊工作」が原因だと非難する声が相次いだ。
 欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は、ガス漏れが「破壊工作」によるものだと断言。欧州のエネルギーインフラを意図的に破壊するいかなる行為に対しても「可能な限り強力な対応」を行うと強調した。
 デンマーク軍が撮影した映像によれば、ガス漏れが起きたのは、ポーランド北方のスウェーデンやデンマークの排他的経済水域(EEZ)内の3カ所。直径200~1000メートルの範囲で海上に泡が出ているのが確認された。
 デンマークのフレデリクセン首相は「事故とは考えていない」と指摘。ポーランドのモラウィエツキ首相も破壊工作だとした上で「おそらくウクライナ情勢が次の段階に緊迫化する」と述べた。
 スウェーデン政府は「動機や実行者について予断を持たない」としつつも、アンデション首相が「複数の爆発があった」と話した。同国とデンマークは今回のガス漏れが自国の領海外で発生したとして、国家に対する攻撃とは捉えていないと説明している。
 一方、ロシアのペスコフ大統領報道官は、破壊工作の可能性を記者団に問われ「いかなる可能性も排除できない」と述べた。これに対し、ウクライナ当局は「ロシアが計画したテロ攻撃にほかならない」と主張した。

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