「痛かったろう、怖かったろう」 被害者長男、にじむ無念―狛江の高齢女性殺害

東京, 1月29日, /AJMEDIA/

 東京都狛江市の民家で起きた強盗殺人事件で、殺された大塩衣与さん(90)の長男(63)が28日までに時事通信の取材に応じた。一人で在宅中に複数人の強盗グループに押し入られ、暴行され亡くなった母親について、「痛かっただろう、怖かっただろう」と悲しみを語った。
 「家の中がぐちゃぐちゃだった」。強盗に狙われている可能性があるという千葉県警からの情報提供を受け、駆け付けた警視庁の捜査員と共に事件現場に足を踏み入れたのは事件の起きた19日の午後5時15分ごろだった。
 まず、玄関にあった大塩さんのスリッパが目に飛び込んできた。「いつもと違う感じで散乱していた。泥棒に入られたと思った」。その直後、地下1階で、結束バンドで両手を縛られ、血を流して倒れている大塩さんを発見した。
 大塩さんについて「耳は遠くなっていたが、しっかりしていた」と長男。「90歳になっても自分で食べる分の米や野菜は週に2回、スーパーまで買いに行っていた」と元気な様子だったという。
 「悲しい気持ちを受け止めるしかない。残って生きていくことを考えないといけない」と語気を強めた。
 警視庁調布署捜査本部によると、強盗グループは宅配業者を装い、インターホンを押した上で、玄関から侵入。大塩さんは司法解剖の結果、素手で激しく暴行されたことによる多発外傷で、19日正午ごろに死亡したとみられる。

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