「変異株対応型」へ変更検討 ワクチン効果に期待―米

東京, 5月04日, /AJMEDIA/

新型コロナウイルスワクチンをめぐり、米当局が変異株に対応した中身に変更するかを検討している。今のワクチンは変異株「オミクロン株」への有効性が下がるためだ。「変異株対応型」の開発が進めば、年内にも切り替えが始まる可能性がある。
 米国ではオミクロン株の別系統「BA.2」が感染の約7割を占める。感染力が強いとされ、米食品医薬品局(FDA)は「今のワクチンはBA.2にあまり適していない」と指摘している。
 ただ、現行のワクチンも追加接種で変異株による重症化を防ぐ効果が高まるため、米国では50歳以上など一部対象者に4回目接種を実施。専門家の間では、冬の感染再拡大を警戒し、今秋に4回目の対象者を広げるべきだとの意見も出ている。
 4回目接種ワクチンとして有力視されているのが「オミクロン株対応型」だ。米ファイザーは1月、臨床試験(治験)を始め、結果は近く明らかになる見通し。米モデルナも現行ワクチンと組み合わせた新ワクチンを開発しており、治験で「より優れた免疫反応が見られた」と報告した。
 変異株対応型に期待が高まる中、専門家でつくるFDAの諮問委員会は6月、ワクチンを変更するかについて審議する見通し。
 接種頻度も検討課題になりそうだ。追加接種の間隔はファイザー製などで最短4カ月と短い。専門家は「持続可能でない」と主張しており、FDAは接種間隔を広げることも視野に入れる。
 コロナ流行の長期化に伴い、将来はインフルエンザワクチンのように、毎年の流行株を予測しワクチンの中身を変える可能性もある。だがコロナウイルスは変異パターンが予測しにくく、迅速な対応は容易ではない。

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