「人集まる場所に」 居住再開に村民期待―避難指示解除・福島県飯舘村

東京, 5月2日, /AJMEDIA/

東京電力福島第1原発事故による帰還困難区域内の「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)の避難指示が1日、すべて解除された。最後の解除となった福島県飯舘村では、帰還を果たした村民から「人が集まる場所になってほしい」と期待する声が上がった。

 福島市に避難していた農家の鴫原清三さん(68)は、生まれ育った拠点内の実家のリフォームを終え、避難先との2拠点生活を始める予定だ。午前10時の解除とともに復興拠点に通じるゲートを歩いて渡り「(復興拠点の)長泥行政区は住民の団結力の強い地域。実家が多くの人の集まる場所になれば」と話した。
 鴫原さんは、除染土を農作物栽培に活用する国の復興事業に協力している。「今後は意欲のある人に農地を提供し、農業を教えることもやっていきたい」と語った。
 鴫原さんと共にゲートを渡った親戚の鴫原良友さん(72)は、2010年から約10年間、長泥行政区の区長を務め、イベントの企画などを通じて各地に避難した住民の交流を図ってきた。住民の居住再開を喜ぶ一方で「住宅の解体は進み、営農も再開していない。本当のスタートは2~3年後。これからに期待したい」と話した。

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