「いつか母国に」平和願う 大統領出席のサミット期待―息子と避難のウクライナ女性・広島

東京, 5月21日, /AJMEDIA/

ウクライナのゼレンスキー大統領が急きょ来日し、注目度が一層高まった先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)。ロシアによる侵攻でウクライナから広島県内に避難し、日本語を学ぶフェドロフスカ・ナタリアさん(34)は「いつか平和になった母国で日本語を教えたい」と希望を抱きながら会合の行方を見守る。
ゼレンスキー氏が来日 広島でG7サミット出席、新興国とも協議―支援訴え、ロシアけん制

 激戦が続く東部ドネツク州の出身。2014年に起きた紛争をきっかけに首都キーウに移り住んだが、22年2月の侵攻開始以降、周辺にも戦火が及んだ。「いつミサイルが飛んでくるか分からず怖かった。安全な場所に行きたい」。一人息子のアレクシーちゃん(4)と2人で避難を決めた。
 ダンス講師をしていたナタリアさんは、過去に指導や公演で5回、日本を訪れた経験があったことから、隣国ポーランドやトルコを経て同6月に来日。同9月から広島県福山市で暮らしている。
 市内の日本語学校で勉強に励み、友人もできた。保育園に通うアレクシーちゃんも日本の生活に慣れ、「安心して子育てできている」という。ただ、母と祖母はドイツに、姉は夫をウクライナに残して英国に逃れており、離ればなれになった家族を思うと「とても心配で悲しくなる」と語る。
 ゼレンスキー大統領のサミット出席について、「私たちウクライナ人にとって大切なことだ」と強調。参加国の首脳に対し、「一国ではなく、各国が協力して平和について話し合えば、戦争を早く止めることができると思う」と訴える。

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