東京, 12月22日, /AJMEDIA/
アメリカでは乳牛の間で鳥インフルエンザの感染が広がり、ヒトでの感染も相次いで確認されています。対策に向けた研究も進んでいて、アメリカのCDC=疾病対策センターなどのグループは、流行しているウイルスに対応したワクチンを作って動物実験を行い、一定の効果があったとする結果を発表しています。
アメリカではことし3月以降、各地の酪農農場の乳牛で高病原性のH5N1型の鳥インフルエンザの感染が広がり、CDCによりますと、今月20日の時点で牛や鳥などから感染したとみられる人も64人報告されています。
対策に向けた研究も進んでいて、CDCのグループは、H5N1型のウイルスの中でも現在、流行の主流となっているタイプに対応したmRNAワクチンを作り、イタチの仲間のフェレットに接種する実験を行いました。
ワクチンを2回接種したフェレットをウイルスに感染させたところ、体重は減少せず、検出されるウイルスの量も少なかったということで、一定の効果が確認できたとしています。
また、ワクチンを接種したあとの血液に含まれる抗体が、ヒトに感染した鳥インフルエンザウイルスの働きを抑えることも確認できたということです。
CDCワクチン開発チームの八田正人研究員は「今回はフェレットを使った実験だが、ワクチンが有効なことが確認できた。今後は、ヒトに接種した場合の効果や、最適な接種量の解明といった、研究が必要だ」としています。