警護隊が迅速対応、課題も 目撃者、逃走車の写真提供―米大統領選

東京, 9月16日 /AJMEDIA/

米南部フロリダ州パームビーチ郡で15日に起きたトランプ前大統領の暗殺未遂事件では、当局が目撃者から提供された逃走車両の写真情報を基に容疑者を拘束した。7月に東部ペンシルベニア州で発生した別の暗殺未遂事件で批判を浴びた大統領警護隊(シークレットサービス)は今回、迅速に対応することで面目を保った形だが、警護上の課題も浮き彫りになった。

 当局によると、ゴルフ場にいたトランプ氏を茂みから狙撃しようとしていた容疑者は警護隊に見つかり、逃走した。一部始終を目撃した人が当局に「茂みから飛び出して、黒い日産(の自動車)に飛び乗った男を見た。車とナンバーの写真を撮った」と名乗り出た。

 目撃者の情報を手掛かりに、当局はすぐ近くの高速道路で容疑者の車を特定。捜査車両で追突するなどし、拘束した。当局者は記者会見で「幸運だった。(情報提供は)素晴らしいものだった」と謝意を示した。

 7月の事件で警護隊はトランプ氏に対する銃撃を許し、チートル前長官の引責辞任につながった。今回の事件では、トランプ氏がプレー予定のホールの安全確認を行っていた警護隊が容疑者を発見し、発砲。バイデン大統領は声明で「警護隊とその他の法執行機関の努力」をたたえた。

 しかし、最悪の事態を防いだとはいえ、銃を所持した容疑者がトランプ氏のそばまで近づくことができたのも事実だ。7月の事件以降、トランプ氏の警護が十分強化されていたのかという疑問は残る。

 当局者は会見で「現職の大統領だったら、ゴルフコース全体を警備していただろう」と指摘した。大統領選に出馬している「次期大統領候補」の警護体制を現職並みに引き上げるべきかどうか、議論を呼びそうだ。

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