石川・能登地方で震度6強 1人死亡、23人負傷―活発な地震、過去2年で最大

東京, 5月6日, /AJMEDIA/

 5日午後2時42分ごろ、石川県能登地方を震源とする地震があり、同県珠洲市で震度6強の揺れを観測した。気象庁によると、震源は沿岸の海底下で深さは12キロ。地震の規模(マグニチュード)は6.5と推定される。同県の能登町で震度5強、輪島市で震度5弱の揺れを観測。沿岸では0.1メートル程度の海面変動が観測された。
 午後9時58分ごろにも能登地方を震源とする地震があり、珠洲市で震度5強の揺れを観測した。
 珠洲市によると、震度6強の地震では、はしごから転落した男性(65)が死亡したほか、22人が負傷した。総務省消防庁によると、富山県でも1人が軽傷を負った。
 珠洲市では建物3棟が倒壊して2人が下敷きになり負傷したといい、警察などが被害確認を進めている。
 能登地方では約2年前から地震活動が活発化し、今回が震度、マグニチュードとも最大。政府の地震調査委員会は一連の地震の原因について、水などの流体が関与している可能性があるとみている。
 気象庁の下山利浩地震情報企画官は記者会見で、「揺れの強かった地域では家屋の倒壊や土砂災害などの危険性が高まっており、6日は降雨も予想される」と指摘。「1週間程度は最大震度6強程度の地震に注意してほしい。地震活動は今後も継続し、津波が起きる恐れもある」と呼び掛けた。
 原子力規制庁によると、運転停止中の北陸電力志賀原発(石川県志賀町)に、地震による異常はないという。
 JR西日本によると、北陸新幹線は長野―金沢間で一時運転を見合わせたが、線路や車両に異常は確認されず、午後4時すぎまでに全線で運行を再開した。運休が上下4本発生するなどし、約8000人に影響した。能登空港ターミナルビルによると、同空港で旅客機の運航に影響は出ていない。
 石川県は珠洲市など2市1町に災害救助法の適用を決めた。市町が行う避難所の設置や食料配布などの経費を国と県が負担する。
 最大震度6強を観測した地震の主な各地の震度は次の通り。
 震度6強=珠洲市
 震度5強=能登町
 震度5弱=輪島市
 震度4=金沢市、新潟県上越市、同県長岡市、富山県高岡市、福井県あわら市。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts