東京, 4月30日, /AJMEDIA/
人気歌舞伎俳優の尾上菊之助さんが、江戸時代から続く大名跡の尾上菊五郎を八代目として正式に襲名し、襲名披露公演の成功を祈願する手打式に臨みました。
29日、東京の歌舞伎座では、尾上菊之助さん(47)が八代目として菊五郎を、丑之助さんが六代目として父・菊之助の名跡を襲名し、来月からの襲名披露公演の成功を祈願する「古式顔寄せ手打式」が行われました。
式には歌舞伎俳優など100人余りが勢ぞろいし、およそ2000人の観客も見守るなか、公演で披露する演目が読み上げられました。
父で人間国宝の七代目尾上菊五郎さんは名跡を変えないため、襲名で七代目と八代目の菊五郎が同時に存在することになりました。
菊之助さん改め、尾上菊五郎さんは「初代が菊五郎を名乗って約300年。ここに二人の菊五郎が史上初めて並び立つことになりました」としたうえで「一層、精進に励み、先祖の名に恥じぬよう、努力する覚悟です」と決意を述べました。
また、丑之助さん改め尾上菊之助さんも「立派な歌舞伎俳優になれますよう精進します」と述べました。
最後に八代目菊五郎さんと菊之助さん親子が「七福神」というおめでたい踊りを披露し、会場を沸かせました。
八代目菊五郎さんは「七代目である父は楽屋で『しっちゃん、はっちゃんと呼んでくれ』と言っていました。八代目菊五郎として出発できたことを生涯忘れることはありません」と身を引き締めていました。
襲名披露公演は来月2日から歌舞伎座で始まります。