東大などグループ 洞窟で野生コウモリ調査 未知のウイルスは…

東京, 5月14日, /AJMEDIA/

世界的な流行を引き起こした新型コロナの経験を踏まえ、野生動物から未知のウイルスを探し出してパンデミックに備える研究を進めている東京大学などのグループは、今月からベトナムで野生のコウモリの調査を始め、ヒトに広がる可能性のあるウイルスがないか調べることにしています。

新型コロナウイルスは何らかのきっかけで野生動物からヒトに感染し、世界的な大流行「パンデミック」につながったと考えられていて、将来的にも野生動物の持つ病原体がふたたびパンデミックを引き起こす可能性が指摘されています。

東京大学医科学研究所の佐藤佳教授らのグループは新たなパンデミックに備えるため、野生動物を捕獲してヒトに感染する可能性があるウイルスを持っていないか調べ、ワクチンや治療薬の開発につなげる研究を進めています。

研究グループはタイやマレーシアなど東南アジアを中心に調査を行うことにしていて、今月12日からは長崎大学やベトナム科学技術アカデミーと協力して、ベトナム北部のラオカイ省にある洞窟でコロナウイルスなどの宿主として知られる野生のコウモリの調査を始めました。

調査チームはコウモリから検体を採取してベトナムにある施設で分析を行い、▼どのような病原体が含まれているのかや、▼ヒトに感染する可能性などについて調べることにしています。

佐藤教授は「野生動物の持つ未知のウイルスの中からリスクの高いものを見つけて分析し、理解を深めることが次のパンデミックへの備えにつながる」と話しています。

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