東京, 5月5日, /AJMEDIA/
もし新しいタブレットを探していて、かつ予算が限られているなら「Lenovo Tab Plus」を勧めたい。このレノボの軽量タブレットは、ちょっとしたホームシアターにもなる優れものだ。エンターテインメント用のデバイスに求められるものは一通り備えている。
Lenovo Tab Plusはコンパクトな11.5型タブレットだ。重さは約650g。サイズ感はAppleの「iPad Air」に似ているが、つるんと平らなiPad Airと違って、背面の下半分が出っ張った形になっている。
本体の厚みは下半分が13.6mm、上半分が7.8mmだ。この独特のデザインには理由がある。出っ張った下半分に、このタブレットの大きな特徴となる2つの機能が搭載されているのだ。
1つ目の特徴は一体型キックスタンドだ。閉じればタブレットの背面にすっぽり収まるが、引き出せば安定した支えとなり、本体を最大175度まで倒すことができる。キックスタンドを称賛するなど馬鹿げていると思うかもしれないが、ほとんどのタブレットは(保護ケースを付けない限り)自立しない。そう考えると、これは視聴体験を向上させる秀逸な仕組みであり、他メーカーにも積極的に取り入れてもらいたい機能だ。
もう1つの特徴はサウンドだ。Lenovo Tab Plusはスマートフォンと連携させると、パワフルなBluetoothスピーカーとしても使える。
実際、Lenovo Tab Plusに関して、筆者が最も気に入っている点もオーディオ周りだ。JBLスピーカーが8基(ツイーター×4基、ウーファー×4基)搭載され、すべてがDolby Atmosによってチューニングされている。ちなみにAppleの現在のハイエンドタブレット「iPad Pro」(M4搭載)はスピーカーを4基しか搭載していない。
Lenovo Tab Plusのオーディオ性能は、タブレットとしては断トツにいい。テストの一環としてNetflixのアニメシリーズ「アーケイン」シーズン2を全話視聴したところ、第1話から最終話までずっと、部屋中に鳴り響くパワフルでクリアな音を楽しめた。ただ、やはり低音は物足りなさが残る。サウンドバーなどの迫力ある低音とは比べものにならない。
Lenovo Tab Plusはディスプレイの質も高い。2Kディスプレイは90Hzのリフレッシュレートに対応し、鮮明な色となめらかなアニメーションを楽しめる。ほとんどのアプリが快適に動くが、画面がやや薄暗い点は気になった。ディスプレイの輝度は最大400ニトだ。屋内では問題ないが、屋外のようなまぶしい環境下での視聴は厳しいと感じた。
内部には「MediaTek Helio G99」プロセッサーと8GBのRAMを搭載する。MediaTek Helio G99は最高性能のチップセットではなく、すでに登場から複数年がたっているが、必要十分な仕事はしている。「Google Chrome」での一般的なブラウジングやモバイルゲーム程度なら、パフォーマンスの低下を感じることはなかった。