東京, 4月16日, /AJMEDIA/
熊本地震で2回目の震度7が観測された本震の発生から、16日で7年を迎えた。地震の教訓を継承するため、東海大文理融合学部(熊本市)の新入生約110人が15日、被災した熊本県南阿蘇村の旧阿蘇キャンパスを視察した。視察前の追悼式では、犠牲となった3人の学生らに黙とうをささげた。
旧阿蘇キャンパスは本震で大きく損壊。通っていた農学部の学生3人が、下宿先のアパートの倒壊などにより犠牲となった。県は、むき出しの鉄筋や地割れなど甚大な被害の痕跡を残したまま、同キャンパスを震災遺構として保存している。
新入生らはこの日、震災の解説動画を視聴後、教員から被災当時の体験談を聞いた。内藤舞美さん(18)は「地震の被害をしっかり学んだのは初めて。体験談を聞き、助け合うことの重要性を学んだ」と話した。堀響太さん(18)は「(旧キャンパスは)3階建てで強度が高そうに思えた。地震の破壊力を体感できた」と視察の感想を語った。
東海大は同県益城町に耐震構造を取り入れた「阿蘇くまもと臨空キャンパス」を完成させ、4月から農学部の学生らが通っている。災害時には一時避難所として開放される。