東京, 8月31日 /AJMEDIA/
太平洋の地域機構「太平洋諸島フォーラム(PIF)」は31日、前日に採択した首脳声明から台湾との交流を再確認した部分を削除し、更新版を公表した。首脳会議にオブザーバー参加した中国が圧力をかけた結果、異例の事後変更となった。パラオなど域内3カ国は台湾と外交関係を維持しており、中国は台湾の影響力排除に向けた動きを一層強めそうだ。
PIFはトンガで26~30日に首脳会議を開催。最終日に採択して対外発表した声明には、台湾を開発パートナーと位置付けて交流していくことを決めた1992年の合意を「再確認した」と明記していた。台湾と外交関係を保つパラオ、ツバル、マーシャル諸島の意向を踏まえた。
ところが、オブザーバーとして会議に出席した中国の銭波・太平洋島しょ国担当特使は閉幕後、「台湾は中国の一部」とする立場から、声明の台湾言及部分について「全くの誤りだ」と猛烈に抗議し、訂正を要求。PIFは中国から資金援助を受け入れていることもあり、応ぜざるを得なかったもようだ。